陸上競技短距離の井指康裕さん。
本日も朝からハードなトレーニングで身体をいじめぬいています。
様々なトレーニングを取り入れ、未だに身体革命を目指すその精神はアスリートのお手本と言えるでしょう。
鎧のような大きな筋肉を保持されている井指選手ですが、ベースにはしっかりとした動ける身体作りがあります。
肩甲骨・股関節の動き作りはクラブワントレーニングで十年以上継続して下さっているので、身体感覚は常に研ぎ澄まされた状態です。
ハードな練習一辺倒で正しい動き作りを怠っていると、身体感覚は鈍麻し続けますし、実際のランニングにおいても細かな動きの変化に気が付かなくなってしまいます。
特にアスリートは高いパフォーマンスを発揮できた時の感覚を常に覚えておきたいのではないでしょうか?
シーズンが始まって最初の内は調子良く走れていた選手が、シーズン途中から急に調子を崩し、そのまま修正出来ずにシーズンオフを迎えるということはよくあることです。
多くの場合、動作におけるポイントにズレが生じていることが原因です。
調子よく走れていた時と明らかに感覚が違うのだけれど、その原因がなんなのかわからない・・・
身に覚えのあるアスリートの方は多いのではないでしょうか?
シーズン序盤で調子が良かったので更なる向上を目指し、練習量を増加させる。このようなとき闇雲に身体を追い込み、練習をこなす事が目的になっている事が多いのではないでしょうか。
当然身体には大きな負担がかかるので、最も動かなくてはいけない肩甲骨・股関節の動きは、調子の良かった時と比べて、機能低下を起こしていることでしょう。
筋肉を緩めるようなケアはしっかり出来ていても、その正しい使い方を身体に覚え込ませるようなトレーニングをしていなければ、やはり身体感覚は鈍麻したままです。
肩甲骨・股関節を様々な方向に動かしながら、正しい出力形態で負荷をコントロールし関節のポジションを整える。これによって感覚は研ぎ澄まされ、身体の使い方の僅かなズレにも気付きやすくなりますし、ズレそのものが起こりにくくなります。
井指選手もこのようなトレーニング法を十年以上継続していることで、動作中の僅かなズレや筋肉の張りに対して敏感に反応することが出来、早期のリカバリーが可能となるのです。
高いレベルで競技を続けて行くには必要不可欠な感覚と言えるでしょう。